幹細胞治療

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幹細胞とは?

皮膚や血液をはじめとして、絶えず新しいものへと生まれ変わりながら維持される組織の細胞のことを、幹細胞と呼びます。失われた細胞を再び生み出し、補充する能力を持っています。

代表的な幹細胞

医療に用いられる幹細胞には、iPS細胞、ES細胞、ヒト体性幹細胞があります。

iPS細胞

皮膚の細胞などに特殊な遺伝子を導入し、培養した細胞です。

ES細胞

受精卵の発育の過程で生じた細胞塊を採取し培養した細胞です。

ヒト体性幹細胞

骨髄、脂肪組織中に多く見られ、正常なヒトの身体の中に存在する細胞です。

ヒト体性幹細胞とは?

医療に用いられる幹細胞のうち、「ヒト体性幹細胞」は、上記の通り骨髄、脂肪組織の中に多く見られる細胞です。ヒト体性幹細胞の一部は、血管・リンパ管を介して障害された組織に移動し、その障害の改善に必要な細胞を、自らが分裂を繰り返すことで作り出します。
なお、骨髄に見られるヒト体性幹細胞のことを「骨髄炎由来幹細胞」、脂肪組織に見られるヒト体性幹細胞のことを「脂肪由来幹細胞」と言います。この2つには、以下のような違いがあり、脂肪由来幹細胞の優位性が見て取れます。

骨髄由来幹細胞
  • 採取が難しく、全身麻酔が必要
  • そもそも幹細胞が少ない
  • 1回の採取で約5万個の幹細胞を取得できる
  • 培養が難しい
  • 高齢になるほど採取が難しくなる
  • ほとんどが造血細胞になる
脂肪由来幹細胞
  • 採取が容易で、局所麻酔で対応
  • そもそも幹細胞が多い
  • 少量の脂肪組織から数万個の細胞が採取できる
  • 大量培養ができる
  • 幅広い年齢層で採取が可能
  • ほとんどが間葉系細胞として作用する

幹細胞の種類と分化能

ヒト体性幹細胞は、繰り返し分裂し、さまざまな特定の細胞を、多量につくることができる細胞です。このような力のことを、「全能性」や「多能性」に対する言葉として、「多分化能」と呼びます。多分化能を有するヒト体性幹細胞を利用することで、全身の障害された組織・弱っている組織の回復が期待できます。

幹細胞のホーミング効果

幹細胞は、分裂を繰り返すことで血管を新生したり、欠損した組織を修復したり、あるいはそれ以外にもさまざまな目的に応じた変化を見せます。
このように、傷ついた部位に幹細胞が集約する働きのことを「幹細胞のホーミング効果」と呼びます。幹細胞は目的の部位に移動した後、約3ヵ月で目的に応じた細胞へと変化します。

幹細胞治療

自然治癒力の根源ともなる幹細胞ですが、加齢とともに分裂・増殖する能力は低下していきます。
幹細胞治療では、患者様ご自身の幹細胞を取り出し、培養し増殖させてから体内へと戻すことで、自然治癒力の回復をはじめとするさまざまな効果が期待できます。

幹細胞治療が適応する疾患

更年期障害

全身の弱った組織を補正する効果が期待できます。

糖尿病

高血糖に伴う眼、末梢神経、腎臓の組織を補正する効果が期待できます。

腎機能障害

炎症に伴う腎臓の機能低下を抑制します。

アレルギー性疾患(ぜん息、アトピー性皮膚炎)

抗炎症作用、組織修復作用による症状の改善が期待できます。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)

慢性気管支炎に対する抗炎症作用が期待できます。

自己免疫疾患

抗原抗体反応、炎症の抑制が期待できます。

うつ病、自閉症、認知症

脳内の弱った組織およびその機能を修復する効果が期待できます。

ウイルス・細菌検査が必要です

ウイルス・細菌検査が必要です幹細胞治療の前には、採血をして、ウイルス・細菌検査を行います。
検査によって以下ウイルス・細菌の感染が認められた場合、「個別特別培養室」にて培養を行う必要があります。

  1. HIV(抗原・抗体法)
  2. HCV抗体(CLIA法)
  3. HBs抗原(CLIA法)
  4. HBe抗原
  5. HTLV-I抗体
  6. 単純ヘルペス(CF法)
  7. 梅毒(RPR法)
  8. 梅毒(TPHA法)
  9. マイコプラズマ

なお、血液検査の結果は、約1週間後に分かります。上記の感染が認められた場合には、患者様ご本人のみにお伝えし、その詳細を説明させていただきます。

脂肪+幹細胞の採取

まずは、脂肪組織を採取します。これを遠心分離し、幹細胞組織を取り出します。
脂肪組織は、基本的に腹部から吸引して採取します。傷が目立たず、美容面で優れています。吸引の他、ブロックで採取する方法も可能です。ブロックでの採取は、痩せている人に向いています。

細胞の調整

厳格に管理された細胞調製施設(CPC)で細胞を培養していきます。

  • 細胞の培養は、無菌管理下で行われます。
  • 随時、また出荷前、顕微鏡で検体の状態を確認します。
  • 検体はバーコード管理され、その取り違えを防ぎます。
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